NEVER AGAIN / ASIA ~ 再出発への決意みたいなもの
9か月ほど、仕事を休んだ。
しょっぱなから面倒くさい記事だが、これに触れておかないと自分自身が前に進めないような気がするので。
原因はいくつかあるのだけど、格好いい言い方をするなら「燃え尽きた」ということ。ぶっちゃければ、やる気を失くしたってことだけなんだが。
『誰のせいでもない 自分が小さすぎるから』
休む前は、家から一歩も出られなくなり、自分でももうダメだと悟った。
病院に行き、診断書をもらい、上司に報告した。
「今は何も考えなくていいから、ゆっくり休みなさい」
それがただの気休めから出た台詞だったとしても、この言葉は私にとって大いに救いとなった。
9か月間は、自分のやりたいように生きた。
収入が激減し、何かと物入りの中、妻は文句も言わず何とか家計のやりくりをしてくれた。
子供たちは、「お父さんが毎日いてくれて嬉しい」とむしろ喜んでくれ、コミュニケーションの機会も増えた。
自分の居場所があるということに、これほど幸せを感じたのは、今までなかった。
もう一度、やり直そう。
何とか、新たな一歩を踏み出すことができた。みんなのおかげだ。
2008年、アルバムタイトルの通りまさに「不死鳥」のごとく甦ったASIAのアルバム「フェニックス」は、私の中では、全盛期の名盤にも勝るとも劣らぬ作品として、今なお思い入れの深い愛聴盤だ。
往年のバンドの再結成ってやつにいつも懐疑的であった私としては、再結成のニュースを聞いた際には「えー、ウェットンとハウ上手いこと行くんかいのお」と慎重になってはいたのだが、いざアルバムを手に入れて、オープニングのこの曲を聞いた瞬間、それが全くの杞憂に終わったことに感謝したものだ。
イントロのハウのギターに続き、とことことことんとつなぐパーマーのドラミングに導かれ歌いだすウェットンにヒョンヒョンヒョンと合いの手をうつダウンズのキーボード・・・、ASIA以外の何物でもないお約束の展開が広がっていくのを目の当たりにしてしまえば、もう全く文句のつけようもないではないか。
"This is the day, the day of liberation / A time for life, for new regeneration"
うん、まさに、カムバックというやつに相応しい歌詞だよな。
残念に思うのは、通信カラオケには、この曲が入ってないということ。
「HEAT OF THE MOMENT」「DON'T CRY」そして「GO」・・・どれも素晴らしいオープニングだし、スゴク気持ちよく歌えるという意味では甲乙つけがたいのだけど、やっぱり今の心境から言えば、これからも何とか生きていきたいなという思いを込めて「NEVER AGAIN」を心の糧として、勝手に歌い続けていこうと思う。
ちなみに、私自身のこれからの「NEVER AGAIN」は・・・
「もう決して無理はしない」ってとこかな・・・。
【おまけにもうひとつ~こんなのも歌いたい~】
VALKYRIE / ASIA
ウェットンが鬼籍に入った今、もう新しいアルバムを聴くことは叶うまいが、今のところ最後のアルバムでもある「グラヴィタス」のオープニングのこの曲も捨てがたい。とりあえず何も考えずに「ばーるきりぃぃ~ぃぃ~ぃい」って繰り返すだけでも十分気持ちいいが、ブリッジの部分の悲壮感漂う歌メロも結構ツボ。